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もてない人間の雑記帳・ゆるく断捨離中

『一億総ツッコミ時代』とミサワと中二病  


マキタスポーツこと槙田雄司氏の『一億総ツッコミ時代』を読んだ。
ポッドキャストの「東京ポッド許可局」をたまに聞いていて、それでこの本の存在も知った。

この本がどういう内容かはおよそ予想がついてたんだけど、もともとの自論として
「世の中のものごとを穿った目で見るようになった」
「純粋さが失われた」
というようなことを思っていた。
これは別に他者に対する文句とか批判ではなくて、自分に対して特に感じていたことだったのだが、この本でそのメカニズムのようなものを「ツッコミ」という言葉を使って代弁してもらったような感覚をおぼえた。
「ベタ」に生きたほうが人生楽しいのはわかってるけど、それをどこか冷めた目や揚げ足をとってやろうという目で見てくる他者の視線が気になる…そんな世の中。
一例だけど噛んだ噛まないがこれだけ話題になるってやっぱり変だよね。

しかしこれも「ノリ重視世界」になってることが原因だと個人的には思う。
だから上辺だけの友達と騒ぐことが大学生くらいの人たちの間で美徳になってたり、ノリがよくなくてはいけないみたいな風潮があったりするのではないだろうか。
ノリを持ち合わせていない自分は学生時代が生きづらくて生きづらくて…
それでも似た者同士で友達になるからそれなりにやっていけたけどね。
ただ「どうせ自分はノリ悪いし…」みたいな劣等感はずっとあったし今も抜けていない。
世の中ノリのいい人が有利なようにできていると考えるのはあまりに卑屈でしょうか。

さて、ここでまた自論を始めます。
たとえば「中二病」という言葉がこれほどまでに広まったり、あるいは地獄のミサワ氏のブログが流行るのも、マキタさんの言う「一億総ツッコミ時代」を裏付けているとふと思った。

まずは「中二病」という言葉。
若いなりのちょっと恥ずかしい経験とか、アングラなものに傾倒してしまう感じとか、後々思い出したときに「うわーーー」ってなってしまいそうな状態を指す。
対象が実際に中学二年生じゃなくても使われる。
何かをかっこいいと思って突っ走ってしまうのは誰にでもあるだろうし、ある意味ベタなことだと言える。
これを「中二病」と名付けて揶揄したり嘲笑したりするのはまさしく「ツッコミ」の目線だ。

あと地獄のミサワ。
私も「女に惚れさす名言集」は好きでよく見ているし漫画も買った。
彼の作品には「こんな人いるよな~」と思わず笑ってしまうようなキャラクターがたくさん登場する。
そのキャラの言動に、見ている私たちはツッコミを入れるのだ。
たとえばバイトリーダーというキャラクターがいるんだけど、これがマキタさんの言葉を借りればもうものすごくベタだ。
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彼がバイトリーダー(29)。
一生懸命バイトをして、自信も責任感もある。
彼の言動を「うわ~~~痛いな~~(笑)」って思いながら見ることがツッコミ的目線だと思う。
何度も言うように、こんなのいっぱい描いてミサワさんってイジワルだなーと糾弾しているのではない。
私もしょっちゅうブログ見て笑ってる一員だし。
発信しているミサワさんの方は『一億総ツッコミ時代』で言えば「お笑い芸人側」にいる。

何が言いたいかというと、この手のものがこれだけ市民権を得ていることの意味が肝心で、こういう「目線」がこれほどまでに浸透していて皆で共有できるのは「一億総ツッコミ時代」の為せる技だと感じたのだ。
だから例えばミサワ作品の何が面白いの?って人がいたとしたら、その人はまだベタさを純粋に残している人達だと思う。
私もそういった純粋さみたいなものを取り戻したい。(もともと持っていたかどうかも怪しいけど)

結論を言うと、「誰がどう思おうと自分はこれで行く!」って言った時に白い目で見られない社会がいいんだけど無理そうだから人の目を気にしない人間になりたいということと、ミサワ的人物がいても見守ろうということだ。
みんな自分が「ミサワ(作品に出てくるキャラ)」になって笑われるのが怖いのだ。

日本人はもともと人の目を気にしがちな民族ではあるけれど、それを加味して考えても、何かに一生懸命になると馬鹿にされそうでできない…『一億総ツッコミ時代』はそんな世の中に警鐘を鳴らすような本だったのではないかと思った。

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