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野沢尚『リミット』感想

Wed.07.09.2011 0 comments
野沢尚の『リミット』を読了した。
以下ネタバレ含む感想 『深紅』と比べるとこっちのほうが面白かった。
ミステリー、サスペンス、アクションなどの要素が交ざっていて、最後まで緊張感を持って読むことができた。
母親ってこんなに強いんだ。
しかし、ああ何回も弾丸をよけることが果たして可能なのかは不明。でもそこは物語だからね。
ラストに2度のどんでん返しがある。予想がつかなかったことが悔しい。
犯人グループはタイを介した臓器売買ビジネスを行なっていて、その商売道具に主人公の息子も選ばれてしまう。
犯人グループそれぞれの人物背景も描かれていたけど、同情はできないなぁ。
臓器移植についても考えさせられる物語である。
この物語はフィクションだけど、世界では似たような闇ビジネスが執り行われているのだろう。
物語に出てくる犯人一味は全滅したけれど、それで根本的な解決にはならない。

海外とくにキリスト教圏においては、遺体というものにあまり感情移入しない。
人間の体は魂を納める器にすぎないと考えているからだ。
しかし日本はそうではない。
この文化的な違いが日本で臓器移植に関する法の整備がなかなか捗らない理由だ。
理性か文化か。
ロマン派と啓蒙主義派の争いに似ている。
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